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池田 孝太 Kota Ikeda

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池田 孝太 Kota Ikeda

コンサルタント  / 申請取次行政書士

特殊車両通行の許可申請の概要及び特殊車両の定義と申請普及背景

2021年9月16日

特殊車両とは

「特殊車両」とは、道路交通法、道路構造令及び車両制限令等の関連規定により、許可なしでの公道の走行を規制されている車両(※下記詳細定義)のことです。具体的には、タンクローリーや大型トラックなど一車両にあたるタイヤ数が左右併せて6つ以上ある車が「特殊車両」に該当することが多い傾向にあります。

「特殊車両」は日常生活ではあまり馴染みがない方が多いかもしれませんが、インフラや日本の産業を支える上で大切な役割を担う車です。一方で、通常の車両よりも基本的に大型になるので、通常の自家用車よりも走行に関して制限が加えられております。
※車両構造が特殊な車両、あるいは特殊な貨物輸送する車両で、「幅」、「高さ」、「長さ」、「重量」のいずれかが、車両制限令で定める一般制限値を超えている車(または、橋、高架道路、トンネル等において、道路構造令で定める走行に関する制限値を超える車)。

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特殊車両通行許可申請の概要

特殊車両を通行させる者(運送事業者等)は、道路管理者(国・地方自治体等)に対して、特殊車両通行許可申請を行い、許可を経たのち、該当の道路を特殊車両が走行できることになります。複数の道路管理者にまたがる申請経路の場合、申請を受けた道路管理者で一括して手続きを行っています。
・許可期間→車両や貨物の重さ、通行形態等によりますが、初回申請時で最長で2年間付与され、都度更新が必要です。(更新時では最長で4年間)
・申請方法→平成16年より窓口の他、オンライン申請が可能となりました。
・審査期間→約1か月

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道路構造物の現状及び申請普及背景

全国の特殊車両通行許可の申請数は2004年時には20万件未満でしたが、2018年にはおよそ3倍の56万件にも及んでおります。特にここ5年間では、増加率が高くなっており、今後もこの傾向が続くと見込まれています。これは、道路構造物の老朽化に伴う崩落などの事故回避のために、国土交通省より関係業者に許可取得の必要性などの周知徹底を積極的に行っていることが背景にあります。
一般的に、橋梁の耐用年数は50年程度と考えられていますが、高度成長期に建設を行った橋梁が日本には多く、近年、耐用年数を迎える構造物が多いのが実情です。例えば、関東地方整備局管内の橋梁のうち、建設後50年を超えるものは、特に今後20年の間に急増します。(2016年-25%、2026年-46%、2036年-65%)

特殊車両に分類される大型の車両の走行は、道路構造物に与える影響が大きく、構造物の劣化を早めるとされています。未然の事故防止、構造物の劣化の軽減のため、今後も許可に関する指導は強化されていくものと予想されますので、許可の申請・取得もれなどにはご注意ください。(平成25年3月から「特殊車両の通行に関する指導取締要領」が一部改正され指導、取締りが強化されています)
※次回は、当該許可申請の具体的な手続き、注意事項をご案内します。

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